パニック障害

パニック障害について

何の前触れもなく、突然に息が苦しくなったり、めまいや動悸などに襲われるといった「パニック発作」を起こし、そのために生活に支障をきたしている状態がパニック障害です。

息苦しさや動悸のため、心臓や呼吸器、胃などの疾患が疑われることがありますが、どこを調べても身体的な異常は見あたりません。
発作の再発を恐れたりするあまり、外出できない、乗り物に乗れないなど、日常生活に大きな支障をきたすこともよくあります。

自然に治ることはあまり期待できず、多くの場合、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら慢性化してしまいますが、早期に治療を行えば完治する病気です。

また、うつ病やうつ状態を合併するケースもあり、逆にうつ病がきっかけとなってパニック発作が起きることもあります。

パニック発作の主な症状について

  • 胸がドキドキする
  • 息が苦しい
  • 冷汗をかく
  • 手足の震えやしびれ、顔の震えが生じる
  • 胸の痛みや不快感をもよおす
  • めまい、ふらつき、気が遠くなるような感じがする
  • 発作による突然の死の恐怖に見舞われる

パニック障害の原因

最初に発作が起きる原因には、過労やストレスなどが関係していると推測されています。
その後、再発することへの強い不安(予期不安)によって発作が起こる場合もあります。
また、ストレスや脳内の神経伝達物質の働きが関連するのではないかと言われています。

パニック障害の治療

パニック発作が初めて起きた時から時間をおかず、早めに治療を受けると、治療効果が上がりやすいです。

またパニック障害は薬物療法が効果を発揮しやすい障害です。
「薬に頼らずに気持ちだけで治す」というのは得策ではありません。
お薬によって発作が治まる、あるいはお薬で発作を抑えられると実感できるようになると、自信が少しずつ回復し、予期不安も減ってきて、そのことが発作の出現をさらに減らすことにつながっていきます。

またパニック障害では、薬物治療に加えて精神療法の併用が重要です。